テーマを持とう(その1)

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間取り作りのご依頼があると、設計条件をお聞きするために「調査票」をお送りしています。その中に『もし「〇〇の家」という名前をつけるとしたら』という項目があります。
名建築と呼ばれる住宅にはそれぞれにふさわしい名前が付いています。
たとえばフランク・ロイド・ライトの落水荘
落水荘
時々テレビのコマーシャルに出てきますが世界一有名な住宅の一つです。
ライト氏が落水荘という名前をつけて設計したかどうかは知りませんが、滝(フォーリング・ウォーター)をテーマにしていたことは間違いありません。

この美しい姿を作り出すために、そして生活にこの美しい景観を取り入れるために、間取りも工夫されています。

これほど大げさでなくても、ご自身の敷地や周辺の環境などから愛すべき何かを探し出してテーマにするのも大切だと思います。オリジナルの間取りで「私だけの家」を作ろうとしているのですから。

「富士見坂の家」とか「池田山の家」とか地名や風景や歴史をテーマにするのも一つの方法です。「住宅は立地する場と住まい手に沿ったもの」そうあってほしいと思います。

人がそれぞれ個性を持つように、住宅も個性を持ってほしいと思います。どこの風景にも合わず、どんな家族にも合わない既製品の家でないのですから。

 

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