時には方針転換も必要

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新国立競技場の整備費が2520億円で強行されそうです。多くの反対意見がある中で「国際的に約束したこと」と言うことで民意が押し切られるのには歯がゆく思います。沢山のしがらみの中で方向転換することは難しいと言うのは解るのですが。ギリシャの経済破綻や、太平洋戦争で敗戦まで流れを修正できなかった日本の歴史と重なるイメージを抱くのは私だけではないと思います。

新国立競技場

実は間取り作りのプロセスでも同じようなことが頻繁に見られます。

『住宅展示場で見た「スキップフロアーの家」に一目ぼれしてしまってどうしてもスキップフロアーの家にしたい』と言うケースが何件かありました。

「スキップフロアー」は一部1.5階分の吹き抜けのダイナミックな空間が出来て、半階分の広い収納が出来て夢がいっぱいです。

しかし具体的に設計を進めると、リビングとキッチン、キッチンと洗面・脱衣・浴室が半階ずれて家事動線が長く段差ができたり、面積も大きくなりやすく、コストも余計に掛かったりします。間取りを作ってそのような事を説明してもなかなか受け入れられにくいものです。

予算や敷地に余裕がある場合には支障なく夢をかなえることが出来ると思います。そうでない場合には、あきらめて別の理想を求めることも重要です。

先日の記事では「理想を求め続けること」が大事と書きました。今回は方針転換することも大事と言う記事です。矛盾するようですが、「善は急げ」「急がば回れ」と言うような対を成すことわざが有るように、どのような時にも通用する道具は無くその時々に使い分ける知恵が必要と考えます。

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