大家族の家 7LDK 四世代の住む家

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四世代9人家族の住む家

四世代9人の住む家です。とはいえども寝室数が多いだけでLDKと水回りはすべて共有のシンプルな機能の家です。風土と生活に合わせた和風の外観としています。

和風2階建て外観

家事動線

家事は若夫婦のお母さんが中心となってお嫁さんと義姉さんが協力して切り盛りしています。キッチンと洗面室を隣接することで炊事しながら洗濯機の様子を見ることができるようにした。キッチンの外にサンルームを設け物干しの作業もスムースにした。サンルームは物干しの機能だけではなく、勝手口の風除け、ごみ置き場など多様な用途を持たせている。

農業への配慮

農作業から帰ったらすぐに入浴できるように浴室に直行できる位置に勝手口を設けました。

車いすで利用できるトイレ

祖父母様もまだ現役で農業を営んでいます。将来のことを考えて車いす対応のトイレを用意しました。それに合わせて廊下も広く取っています。

大家族の家、7LDK、車椅子トイレ

プライバシーの確保

多世代の家ではできるだけお互いのプライバシーを確保することが重要です。1階の西側に寝室を2部屋配置しています。親世代と祖父母世代の寝室です。この寝室の上には2階を設けないのを基本に考えています。若夫婦の寝室は2階の東側。間に子供室を挟んで義姉さんの部屋。お互いができるだけ意識しないで済むことを考えています。寝室2から納戸を通ってトイレに行けるルートを設け寝室1への影響を少なくするよう配慮しています。

大家族の家、7LDK、2階

 

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帰りたくなる家 平屋 3LDK+畳コーナー

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テーマは帰りたくなる家

間取り図作成のご依頼を受けると様々なご希望の他に「テーマ」を考えていただきます。テーマを決めることで住まい手が希望する家の性格が分かってきます。同じ気持ちで間取りを考える事でより理想に近づくことができると考えます。この家のテーマは「帰りたくなる家」です。お客様の声をお書きいただいたペンネーム平屋太郎さまのご依頼です。

家族の団欒、和やかな食事と寛ぎの日常、時にはご家族でBBQなどする様子を思い浮かべながらの間取り作りです。

畳コーナー

間取りをいじりながら、設計条件に有った「和室」にひっかかりました。間取り作りで「和室」と聞くと条件反射のように「4.5帖か6帖+押入」とされることが多いのですが、平屋さんはそれを望んではいないのではないかと感じて「和室の使い勝手」をお聞きしました。「赤ちゃんがゴロゴロでき~」「宿泊客の配慮は不要」とのご回答。その結果LDKと一体になった畳コーナーとなりました。

150908R平屋邸HP

家事動線と生活動線

リクエストの中に「凸凹のない形」ということもあり、ほぼ正方形の住まい部分に玄関がくっついた形になりました。間取りはLDKを玄関よりに個室群を反対側にした縦割りの構成。洗面脱衣に二方向の出入り口をつけることでキッチンからの家事動線と個室群からの動線を処理しています。延べ床面積は24.2坪です。

中廊下の採光

平屋建ての問題は中廊下の採光です。日中に電灯をつけていなければならないという状況は避けなければいけません。廊下にトップライトを付けることを提案しています。また小屋裏に大きなスペースが出来るので小屋裏収納の利用も検討しています。

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家事が楽しい家 4LDK+和室

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家事が楽しい家


ハウスメーカーさんの間取りにイマイチ納得できなかったケースです。面積や部屋の構成などはそのままでの変更です。お仕事をお持ちで子育て中それでもテーマは「家事が楽しい家」という前向きなテーマです。キッチンと洗濯機のある洗面所が近いこと、キッチンからダイニングはもちろんリビング和室まで見通せること、子供が宿題をしたりパソコンを置いたりするスタディーコーナー、ごみ置き場と勝手口を希望。キッチンからテレビは見えなくても良い。ということでした。延べ床面積は43.5坪です。

130907高部邸51F

半リビング階段


「住宅の間取りは階段で決まる」と言われます。階段の位置によって動線が交差したり、冗長になったりします。玄関や廊下に面した従来からの階段に対して子供や家族の気配が伝わるという理由で最近はリビングにむき出しのリビング階段が流行っています。今回はリビングを経由するリビング階段のメリットを生かしながら水周りへの裏動線のプライバシーを大切にした半リビング階段としました

130907高部邸52F

1階と2階をつなぐ吹き抜け


吹き抜けを設けることで2階の子供室の様子が伝わります。住宅に関するブログで「吹き抜けが有ると子供室からの音がうるさい」という記事が有りました。「にぎやかにしている時は大丈夫。静かになったら気をつけましょう」とお話しすると多くの方は納得されます。静かにしていなければならない大事なお客様がくることが少ない住宅では感じあえることのほうが大事だと考えています。

間仕切りの無い子供室


子供さんは3人欲しいとお考えです。3室に区切れるだけの空間は用意しますが間仕切りはしません。お子様の成長に合わせて、必要に応じて対応していただきます。

共有の書斎と本棚


 寝室や子供室の前を狭い廊下にしてしまうと通路としてしか機能しません。個室の面積を小さくしても共有空間を大きくしたほうが楽しく出来ます。今回はそこに書斎を設けました。蔵書が多いので入りきらない分は廊下にも本棚を用意しました。

作りつけ玄関収納家具


 玄関収納の必要量をお聞きしたところ、土間収納の必要はないとのことでした。玄関ドアの正面に花を飾るニッチのご希望。ニッチつきの天井までの収納壁をオリジナル家具で作ることにしました。ニッチの奥行きを調整して和室からも使えるようにしました。家具図も作成させていただきました。

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薪ストーブのある家 4LDK+和室

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この住宅も敷地の制限ほとんど無しの大きな敷地です。130716齋藤邸3リソマド用1f

寝室+子供室3室と和室+LDKです。

この住宅のポイントは薪ストーブです。リビングに置くテレビやストーブやピアノなどは壁を背にして置くことになります。リビングにテレビと薪ストーブが有る場合には壁をどのように確保するかが大きな問題になります。多くのケースでは、リビングはダイニング、キッチンと一体の空間になるのでそこには壁が有りません。和室はリビングと一体になるように、と考えるとこちらにも壁が出来ません。北の壁にテレビを置くと、残りは南、、、、と言うことで、南の窓を二つに分けて間に壁を設けてそこにストーブということになりました。

130716齋藤邸3リソマド用2f

 

ストーブの熱は本体から発散する熱の他に煙突から発散する熱が利用できます。2階も煙突が通る位置を考えて間取りを作ります。

 

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和室二間続き(2)5LDK 2階建て

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和室二間続きの設計例が少ないので、若い頃に設計した物件を思い出しながら図面化してみました。

前回の例とは異なり敷地の制約がありました。江戸時代に宿場だった街区に立地しているために、間口が狭く奥行きが長い敷地です。狭いといっても無制限に広い敷地と違うと言うレベルです。

和室二間続き(2)5LDK 2階建て

和室二間続き(2)5LDK 2階建て 廊下が無いコンパクトな二間続きの家

和室二間続きの多くは西側に床の間のある奥の間を設け東隣に続きの間、南側に広縁を設けています。東西方向の間口の制約があるこのケースでは南北に和室を設けています。奥の間の採光のために書院部分にトップライトを設けてあります。

このケースでは奥の間を寝室に使い、続きの間の和室を茶の間として使っています。和室二間続きの部屋を日常利用しているケースです。

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和室二間続き 4LDK 平屋

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和室二間続き


インターネットで間取り作りをはじめて5年になります。沢山の間取り作りのお手伝いをしました。けれども和室二間続きの間取りのご依頼は2件だけです。

和室二間続きの部屋ではお祭りや法事などの行事が行われます。親族や地域の人がそろって食事をする大事な空間です。伝統的なやり方での会食が行われるのでしょう。地域の工務店さんが持っている伝統的な技法と地域に伝わる伝統的な間取りがふさわしいと思います。間取り作りのご依頼が少ないのは当然のことと考えます。

畳の部屋に座ってちゃぶ台で食事をするる生活が椅子テーブルでの食事になり、畳に布団を敷いて寝る生活からベッドに寝る生活になり、生活スタイルが変ると間取りに対する要求も変化してきます。

以前に、和室二間続きの間取りをご依頼いただいた時に、敷地の大きさをお訊ねすると「敷地の大きさは気にしないで大丈夫です」との回答。びっくりしました、普段はあと数センチ削れないかと言うような間取り作りをしているのでなんとありがたいと感じてしまいます。

二間続き1

ハレの空間と日常空間との接続


和室二間続きの部屋はお祭りや法事などの特別な時に使われます。日常生活のリビング、ダイニング、キッチンとどのようにつなげるかが重要なポイントです。

特にキッチンは和室のお客様への食事の配膳を考慮することが大切です。また大人数の食事を用意するために食品や食器をストックするパントリーや、出前などの受け渡しのための勝手口も用意する必要が有ります。

和室二間続きの部屋を使うのが親族だけのようなケースでは上の間取りのように和室とLDKを直に繋げることもできます。このようにするとLDKに近い和室は家族の茶の間として使うことが出来ます。

地域の方々も使うような場合にはトイレや納戸を含めて家族の生活と分離するような計画にするほうが合理的です。

農家の住宅


農家の住宅には特別な配慮が必要です。

1、勝手口を設ける

長靴や地下足袋などは玄関には置いておきたくないものです。作業用の帽子や上着などをかけておく場所にも配慮が必要です。

2、勝手口の外に外流しを設ける

田畑で付いた土を家の中に持ち込まない様に家の外で土を落とす様に考えます。野菜を洗う流しと2つの高さの流しがあると便利です。また冬場の作業を考慮してお湯が出るようにすると喜ばれます。

3、勝手口から浴室までの動線を短くする

勝手口から浴室まで家の中でも最小限のエリアですむように考えます。そのゾーンは掃除がしやすい素材を用いることも必要です。

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間取り作りのプロセス(2)

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間取り作りのプロセス(1)で何度も設計変更してと書きました。

間取りが決まるまでにどれくらいの設計変更をするでしょうか?

設計の仕事を長年やってきましたが、ケースバイケースです。
設計変更の多さで記憶に残るのは、初回A案を出して打ち合わせの結果、次にB案を出しと
変更を重ねるうちにアルファベット26文字で足りなくなったというケースがあります。
これは特殊な例ですが、、、

間取り作りを繰り返しているうちに、ご自身が今まで理想としてきたことと、実際に希望していることが違っていることがはっきりしてきて、間取りの基本から練り直すというようなケースもありました。

このような場合はゾーニングからやり直します。一度あるストーリーで組み立てていますので、各部に関しての有り方は頭に入っています。やり直しに関しては比較的時間が掛からないものです。

ところがこの作業を小手先の修正で済ませようとすると、間取りが不自然にゆがんでくるものです。セカンドオピニオンのご依頼を受けて「家事動線、パントリー、内玄関、階段、勝手口に変更依頼をしたのでは?」とお聞きすると「その通りです」との回答を受けることが少なくありません。その部分が不自然なことで気が付きます。ゾーニングからやり直さなければならないことを部分修正で逃げると起こる現象です。

ハウスメーカーの設計では多くの制約があるようです。セカンドオピニオンを出しても「当社では出来ません」と言われることもあります。技術的な問題ではなくその他の事情を考えて可能な範囲で調整することにしています。

何かの食べ物みたいですけれども「間取りは練れば練るほどよくなります」
勤めていた設計事務所のある先輩が、自宅の設計を1年以上暖めて考えたそうです。
彼の言い分はこうです。設計を長くやっていても建築の置かれた状況を全てイメージすることは不可能で雪の日には雪のことを、雨の日には雨のこと、春夏秋冬、朝昼晩、家事をしているとき、病気のとき、その時々にこの間取りで良いのかと検討しそのたびに気づいた部分を修正して行ったそうです。

すばらしいですね。しかしそれでも不十分だったそうです。

それを聞いたときにはなるほどと思いました。しかし今になって考えるとなぜ不十分だったかも判るようになりました。

とはいえ、少なくとも検討不足は避けたいものです

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間取り作りのプロセス(1)

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間取り作りにはいくつかの段階があります。

第一段階は条件の把握
敷地条件の把握(敷地の大きさ、道路の位置、方位、法的条件など)
設計条件の把握(必要な部屋数、大きさ、駐車台数など)
様々な希望の把握(リビング階段にしたいとか吹き抜けがほしいとか
超ローコストでとか)

次にゾーニング=大まかな目鼻立ちを構成する作業。
方位、作業動線などを考慮して
駐車場の位置、LDK、水周り、玄関、寝室、階段、庭などの位置を
大まかに設定します。

各部設計
キッチン、浴室、収納など詳細に詰めて行きます。

この3つの段階を何度も何度も設計変更して提案する間取りが出来ます。
ほとんどの場合提案する案の他に何案かの間取りができています。
その中から最もふさわしいと思うものを第一案として提案します。また住まい手の意識を量りかねるような時には2~3案を見ていただく事もあります。

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3LDK 東入り

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東側道路で長辺が道路に面した長方形。
道路に接する部分が長いのは、設計上の自由度が高い反面
プライバシーを侵害される恐れが大きくなります。

南側に大きな開口部を設けて東側には最小限の開口部にとどめました。
階段を建物中央に置きいつも人のいるLDKの空間を通って
2階へ行き来する形にしました。
かつては窓を設けるため外壁に面した部分に階段室を
設けましたが
トップライトや吹き抜けを活用することで
建物の中央でも快適な階段が出来る事になりました

3LDK東入り

3LDK東入り.2fjpg

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4LDK+和室 北入り 積雪地

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北側道路の縦長の敷地です。敷地は50坪です。

積雪の多い地方のため東西の隣地境界からの距離を他の地方の縦長の敷地より若干広めにとって有ります。そして物干し場を設けています。

4LDK+
敷地が50坪も有ればいろいろなことが可能です。
ハウスメーカーの間取り図を拝見する機会が沢山有りますが
設計の内容のから推し量るとその担当者に、提案力、施主のニーズを掴む能力
などが不十分な方もいるように思います。

先日あるHMの管理者と話す機会が有りその話をしたところ
「人材を育てたいが実際には十分ではない、
担当者の能力にばらつきが大きくそれが悩みどころだ」
というような発言が有りました。

強大な資本力で大量に受注する力が有るハウスメーカーには
質の良い提案が出来る様な人材確保と養成をお願いしたいものです。

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