帰りたくなる家 平屋 3LDK+畳コーナー

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テーマは帰りたくなる家

間取り図作成のご依頼を受けると様々なご希望の他に「テーマ」を考えていただきます。テーマを決めることで住まい手が希望する家の性格が分かってきます。同じ気持ちで間取りを考える事でより理想に近づくことができると考えます。この家のテーマは「帰りたくなる家」です。お客様の声をお書きいただいたペンネーム平屋太郎さまのご依頼です。

家族の団欒、和やかな食事と寛ぎの日常、時にはご家族でBBQなどする様子を思い浮かべながらの間取り作りです。

畳コーナー

間取りをいじりながら、設計条件に有った「和室」にひっかかりました。間取り作りで「和室」と聞くと条件反射のように「4.5帖か6帖+押入」とされることが多いのですが、平屋さんはそれを望んではいないのではないかと感じて「和室の使い勝手」をお聞きしました。「赤ちゃんがゴロゴロでき~」「宿泊客の配慮は不要」とのご回答。その結果LDKと一体になった畳コーナーとなりました。

150908R平屋邸HP

家事動線と生活動線

リクエストの中に「凸凹のない形」ということもあり、ほぼ正方形の住まい部分に玄関がくっついた形になりました。間取りはLDKを玄関よりに個室群を反対側にした縦割りの構成。洗面脱衣に二方向の出入り口をつけることでキッチンからの家事動線と個室群からの動線を処理しています。延べ床面積は24.2坪です。

中廊下の採光

平屋建ての問題は中廊下の採光です。日中に電灯をつけていなければならないという状況は避けなければいけません。廊下にトップライトを付けることを提案しています。また小屋裏に大きなスペースが出来るので小屋裏収納の利用も検討しています。

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和室二間続き 4LDK 平屋

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和室二間続き


インターネットで間取り作りをはじめて5年になります。沢山の間取り作りのお手伝いをしました。けれども和室二間続きの間取りのご依頼は2件だけです。

和室二間続きの部屋ではお祭りや法事などの行事が行われます。親族や地域の人がそろって食事をする大事な空間です。伝統的なやり方での会食が行われるのでしょう。地域の工務店さんが持っている伝統的な技法と地域に伝わる伝統的な間取りがふさわしいと思います。間取り作りのご依頼が少ないのは当然のことと考えます。

畳の部屋に座ってちゃぶ台で食事をするる生活が椅子テーブルでの食事になり、畳に布団を敷いて寝る生活からベッドに寝る生活になり、生活スタイルが変ると間取りに対する要求も変化してきます。

以前に、和室二間続きの間取りをご依頼いただいた時に、敷地の大きさをお訊ねすると「敷地の大きさは気にしないで大丈夫です」との回答。びっくりしました、普段はあと数センチ削れないかと言うような間取り作りをしているのでなんとありがたいと感じてしまいます。

二間続き1

ハレの空間と日常空間との接続


和室二間続きの部屋はお祭りや法事などの特別な時に使われます。日常生活のリビング、ダイニング、キッチンとどのようにつなげるかが重要なポイントです。

特にキッチンは和室のお客様への食事の配膳を考慮することが大切です。また大人数の食事を用意するために食品や食器をストックするパントリーや、出前などの受け渡しのための勝手口も用意する必要が有ります。

和室二間続きの部屋を使うのが親族だけのようなケースでは上の間取りのように和室とLDKを直に繋げることもできます。このようにするとLDKに近い和室は家族の茶の間として使うことが出来ます。

地域の方々も使うような場合にはトイレや納戸を含めて家族の生活と分離するような計画にするほうが合理的です。

農家の住宅


農家の住宅には特別な配慮が必要です。

1、勝手口を設ける

長靴や地下足袋などは玄関には置いておきたくないものです。作業用の帽子や上着などをかけておく場所にも配慮が必要です。

2、勝手口の外に外流しを設ける

田畑で付いた土を家の中に持ち込まない様に家の外で土を落とす様に考えます。野菜を洗う流しと2つの高さの流しがあると便利です。また冬場の作業を考慮してお湯が出るようにすると喜ばれます。

3、勝手口から浴室までの動線を短くする

勝手口から浴室まで家の中でも最小限のエリアですむように考えます。そのゾーンは掃除がしやすい素材を用いることも必要です。

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